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被災地訪問 〜仙台〜

3月下旬、仙台に訪問した。
すぐにでも現地に足を運びたい気持ちを抑え、ようやく実現した。
当社は、仙台以外に岩手の津志田、釜石にも拠点があるが、
ガソリンの問題や、むやみに訪問することで生じる現地の負担等を考慮した。
今回訪問が叶わなかった岩手には、近いうちに足を運び
社員を激励したいと考えている。

この訪問は、人として、そして企業家として、大きく意義のあるものだった。
目に入るもの全てを疑いたくなるほど、言葉にならない光景が広がっていた。
先の見えない不安を抱えながらも一生懸命に頑張っている被災地の方々を見て、
自分に何ができるか、何をすべきか、改めて考えさせられた。
ボランティアや義援金はもちろんのこと、それ以上に
「日本再生」を掲げるデンタルサポートの役割を果たさなくてはいけない。


訪問して感じたことは、大きく分けて以下の3つ。

(1)会社の在り方“社会への貢献意識”
企業の究極の目的は、「社会への貢献」だと考える。
利益・事業を拡大するだけが目的ではいけない。
日本に存在する一企業として、この国難にどのように貢献できるか、
組織の強さや品格が問われる時期でもある。
福島第一原発で作業する東京電力の社員、自衛隊員などに
感謝の念を抱きながら、被災者に対して当社ができることを検討している。
大変な状況下で過ごしている方々に「夢と希望」を与えられる組織になるためには、
まず当社が元気でなければいけない。
そのためには、自分たちの生業をしっかりと確立していることは言うまでもない。
今後、当社の強みである歯科を中心としたボランティアを行う。
歯科医師・衛生士・歯科助手に加え、一般社員を適所へ派遣する予定だ。
治療が必要な方も多くいるだろう。
避難所生活の衛生面が整わないと口腔内に不快感・問題が生じ、
それがストレスや病気を引き起こす。
予防を目的とした口腔ケアも提供できればと考えている。


(2)企業のグローバリゼーション
経営拠点の一極集中は避けるべきだと改めて感じた。
自分が初めてそのような意識を持ったのが20年前。
その頃は、「関東圏に集中して利益率を上げたほうがいい」という助言を
頂く機会が多かったように思う。
しかし、当社は現在まで順調に全国展開を進め、今年度より海外に進出した。
より強い組織を形成するには、事業基盤、戦略が異なるものを
各所に展開するというリスクヘッジが必須である。
事業拡大することで信念がぶれては意味がないが、
いかなる災難にも勝てるように整えることは、国にとっても大事なはずだ。


(3)政治の重要性
天災による対応には、民間でできることには限りがあり、
やはり何においても政治ありきだということを痛感した。
様々な規制にとらわれて、スムーズに支援が行き届かないこと、
すばやい対応ができないということに、大きな問題を感じる。
今後、経営者と政治家がもっと意見交換をできるような場を設けることが必要だ。
日本経済を背負う企業家が、もっと積極的に政策提言をしていくべきと思う。
世界で日本の存在感が薄れていく中で、産業を活性化させることは急務だ。
また、一経営者として、志のある政治家を育てることも、大事だと考えている。
我々経営者がどんなに良い提案をしようとも、
一緒に日本の未来を描ける政治家がいなくては意味がない。
当然、立場が違えば、ぶつかることもあるだろう。
しかし、真剣に物事を話し合える場を設けることが大事だ。
政治家と企業経営者が互いに力を合わせ、よりよい日本を作り上げていくことに、
少しでも貢献したいと考えている。


今後、強い企業はより強くなるだろう。
震災の影響で経営が弱体化した会社を、体力のある企業が取り込む形で、
事業拡大していくことが考えられる。
当社としても、ワンストップサービスの確立を目指す上で、
日本の経済状況に応じて戦略を立てていかなくてはいけない。

今、まさに「日本再生」を本格始動すべき時期だ。
このたびの震災で失ったものは多々あるが、既存のものにとらわれず、
新しいものを作りやすい状況下にあることは確かだ。

当社の企業理念「医療の倫理と企業の論理の融合」が
国からも求められる時代になり、
当社はそのリーディングカンパニーとしての役割果たさなければいけない。